7つの習慣は、自分自身を律し本当の自立を成し遂げるための習慣(第1の習慣~第3の習慣)と、他者との良好な関係を築き、より大きな成功を収める習慣(第4の習慣~第6の習慣)に大きく分けられます。
そして前者を成し遂げることを『私的成功』、後者を成し遂げることを『公的成功』と呼んでいます。
また、『私的成功』を成し遂げた状態を『自立』状態、『公的成功』を成し遂げた状態を『相互依存』状態と表します。
人は一人で生きていくことは出来ません。誰もが他者との良好な関係を築きたいと思っていることでしょう。
家族、友人、同僚、顧客、取引先、etc
あらゆる人との関係が良好になれば、より良いプライベート、より良い仕事、より良い人生となるはずです。
そして良好な人間関係の中で相互に依存することによってより大きな力を生み出し、一人では成し遂げられなかったことも成し遂げられるようになります。
7つの習慣の最終目標は、この『相互依存』のステージで人生を送ることです。決して自分だけが向上し、自分だけが成果を出すことではありません。
しかし『相互依存』の状態にたどり着こうとするならば、その前に自分自身が本当に自立した人間、『私的成功』を成し遂げていなければならないのです。
自立した人でなければ、本当の意味で他者と協力することなど出来ないのです。
嘘をつく人、人の悪口を言う人、約束を守らない人、謝らない人と心から協力したい人はいないことでしょう。
誰もが、嘘をつかない人、人の悪口を言わない人、約束を守る人、ミスがあれば素直に謝る人と協力したいはずです。
だから『私的成功』は、『公的成功』に先立つのです。
コヴィー博士は書籍でこのように述べています。
「本当の意味で自立した人間になる努力をせずに、人間関係のスキルだけを磨くのは愚かなことだ。」
表面的なスキルでなく、まず自分自身の人格と人間性を高めること、ここにしか『公的成功』のカギは無いのです。